Positron を用いた R & Python プログラミング

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python
新世代のIDEである、Positronについてまとめます
Author

Maple

Published

July 21, 2025

Modified

July 21, 2025

環境構築

開発言語の R と、エディターの Positron のインストールについてまとめます。

R のインストール

ここから R をインストールします。

OS を選択して、base をクリックしてダウンロードします。

その後、インストーラーを起動し、R をインストールします。

Positron のインストール

Positron の公式 HPにいきます。 上部の DOWNLOAD をクリックします。

Accept license agreement にチェックをし、自分の使用 OS と対応するバージョンをダウンロードします。 Windows 版は、システムレベルとユーザーレベルの二種類があります。 個人使用の PC ならシステムレベル、共用 PC ならユーザーレベルが良いと思います。

システムレベルインストール(System Installer)

  • 全ユーザー共通 「Program Files(Windows)」または「/Applications(macOS)」にインストールされ、PC のすべてのユーザーが利用可能。
  • 管理者権限が必要 インストールやアップデート時に管理者(Admin)権限を要求されます。
  • 一元管理された設定 拡張機能やアプリ本体の更新は一括管理され、誰が使っても同じ環境になります。

ユーザーレベルインストール(User Installer)

  • 個人フォルダー内にインストール Windows では AppData 以下、macOS ではユーザーディレクトリ内などにインストールされます。
  • 管理者権限不要 Personal 権限で実行でき、会社の PC などで権限が限定されていてもインストール可能です。
  • ユーザーごとの設定・更新 拡張機能やアップデートはそのユーザーだけに適用され、他のユーザー影響ありません。

ダウンロードしたインストーラーを起動し、流れに沿ってインストールします。

Positron の画面

Positron を開きます。 特徴の一つは、簡単に言語やバージョンを切り替えることができる点です。 右上の Interpreter picker を選択すると、簡単に Python や R、さらにバージョンを切り替えることができます。 新しいインタープリタを選択すると、下部の CONSOLE の右側に Interpreter sessions として、現在選択可能なインタープリタ一覧が表示されます。 アクティブなインタープリタは強調表示されます。

基本的な操作間はほとんどVisual Studio Codeと同じです。

GitHub アカウントとの連携

Positron は、RStudioよりも GitHub の連携が簡単です。

拡張機能の追加

Positron の拡張機能とは、IDE の機能を追加・カスタマイズするためのプラグインのことです。

拡張機能を探す

Positron の左側のメニューから 「Extensions」→「Browse Extensions」 を開く

オンライン上にある公開拡張機能の一覧が表示される(インターネット接続が必要)

インストールする

欲しい拡張機能を見つけたら、「Install」ボタンをクリックします。

再起動なしで自動的に有効化されます。

Python インタプリタの発見機構

Positron は複数の方法で Python のインタプリタ(環境)を自動検出します:

  • venv:python -m venv による標準の仮想環境
  • uv:uv コマンドを使った仮想環境
  • pyenv:バージョン管理と仮想環境両対応
  • conda:conda create / mamba create による環境

さらに、以下の場所も探索対象です:

  • ワークスペース内の .venv/, .conda/ フォルダ
  • ユーザー環境の標準仮想環境ディレクトリ(例:~/.local/share/virtualenvs)
  • システム Python(PATH に含まれるもの)
  • /opt/python や ~/.pyenv/, ~/.local/share/uv/python/ など

ポイント:システム Python をそのまま使うと予期せぬエラーが起こりやすいため、仮想環境(venv/conda/pyenv)での利用を推奨されています

新しい Python 環境の作成

Positron には Python: Create Environment コマンドがあり、以下のプロバイダを選んで環境の作成が可能:

  • uv(インストールされていれば)
  • venv(標準ライブラリ利用)
  • conda(利用可能なら)

選択するとワークスペース内に仮想環境が作成され、自動的に検出・有効化されます。 また、「New Folder From Template」機能で、テンプレートを使った構成も可能です。

初期セットアップと推奨環境

Positron で Python を使うための基本手順:

  • Python 3.9 ~ 3.13 をインストール(pyenv や Windows では pyenv for Windows 推奨)
  • IPython カーネル(6.19.1 以降)が必要。Positron は CPython 用にバンドル済み

Tips

空白(スペース)を可視化する

Positron では、空白やタブを可視化するための設定があります。

  1. Positron 左下の歯車アイコン → [Settings] をクリック
  2. 検索欄に “render whitespace” と入力
  3. 「Editor: Render Whitespace」のプルダウンから “all” を選択
表示される空白
"none" 空白を表示しない(デフォルト)
"boundary" 単語間以外の空白を表示
"selection" 選択した部分のみ空白を表示
"trailing" 行末の空白のみ表示
"all" すべての空白を表示(おすすめ

全角スペースは可視化されないので注意です。 可視化した場合は、全角スペースが表示されるようなフォントを選ぶことをおすすめします。

フォントを変更する

  1. Positron 左下の歯車アイコン → [Settings] をクリック
  2. 検索欄に “Editor: Font Family” と入力
  3. デフォルトはConsolas, 'Courier New', monospaceですが、先頭に好きなフォント名を追加します。順番は優先順位です。前から順番にシステム内を検索し、存在しなかったら次のフォントを試します。