Quartoにおけるコールアウトブロック
コールアウトブロックとは
「コールアウトブロック(callout block)」とは、文章や資料の中で特定の情報を強調して目立たせるための装飾的なブロックです。読者の注意を引くために使われ、ノートアプリやドキュメントツール(Notion, Obsidian, Docs, Markdown など)でよく見られます。
コールアウトブロックの記法
コールアウトブロックの記法はツールによって異なります。 Quartoの場合はちょっと面倒です。
::: {.callout-note}
ここに内容が入ります。
:::このように、:::で上下を囲み、{.callout-XX}と書きます。 このXXの部分を変えることで、コールアウトブロックの種類を変更でき、デフォルトでは5種類存在します。
5種類とその中身を記します。
.callout-note
.callout-tip
.callout-warning
.callout-caution
.callout-important
タイトルをつける
ブロックの中にH2の見出し##を入れることで、その行がタイトルになります。
::: {.callout-note}
## この行がタイトルになります
ここから本文です。
:::ここから本文です。
また、もう一つの方法として、{title="Title}として入れることもできます。
::: {.callout-note title="タイトル"}
## この部分はタイトルにならない
:::この部分はタイトルにならない
折り畳み可能にする
{collapse="true"}やcollapse="false"とすることで、折り畳みができるようになります。 trueは最初から開いている状態、falseは最初は閉じている状態で、クリックで開きます。
::: {.callout-note collapse="true"}
最初から開いています。
:::最初から開いています。
::: {.callout-note collapse="false"}
最初は閉じています。
:::最初は閉じています。
なお、Revealjsをもちいたプレゼンテーションでは機能しないようなので注意です。
見た目を変更する
3種類の見た目を選ぶことができます。
default |
デフォルト。ヘッダーとアイコンに色がついている。 |
simple |
左端とアイコンのみに色がついている。 |
minimal |
左端のみ色がつき、アイコンはなし。 |
::: {.callout-note appearance="simple"}
`appearance="simple"`
:::
::: {.callout-note appearance="minimal"}
`appearance="minimal"`
:::appearance="simple"
アイコンの有無
コールアウトの左上のアイコンの有無を選択できます。 方法は2つあります。
一つ目は、ドキュメントのヘッダーのyamlに以下のオプションを入れます。
callout-icon: falseこの方法では、ドキュメント全体でアイコンの出力が抑制されます。
二つ目はコールアウトにオプションとして入れる方法です。 icon=false を以下のように入れます。
::: {.callout-note icon=false}
これでアイコンは出力されません
:::相互参照
コールアウトブロックを相互参照することができます。 コールアウトの種類を各前に#nte-idのように、IDを追加します。 その後、@nte-idと文中で記載することにより、相互参照が可能になります。 日本語の場合、ちゃんと文中の前後はスペースがあった方がよいと思います、
::: {#tip-example .callout-note}
相互参照をするために`#nte-example`を追加します。
:::
〇〇については @tip-example を参照ください。相互参照をするために#nte-exampleを追加します。
〇〇については Note 1 を参照ください。
#の後にアルファベット3文字、その後ハイフンでIDを追加しますが、このアルファベット3文字(プレフィックス)はコールアウトの種類によって異なります。 以下が対応表です。
| コールアウトの種類 | プレフィックス |
|---|---|
note |
#nte- |
tip |
#tip- |
warning |
#wrn- |
important |
#imp- |
caution |
#cau- |