Rのグラフで使う線の種類

Rのグラフで使う線の種類（lty）についてまとめます。

Rのグラフで使う線の種類についてまとめます。 グラフ描画関数で、lty パラメータを使って指定します。 lty は line type の略で、線の種類を指定します。

数字で指定する

1 から 6 の数字で指定できます。

plot(
  1:6,
  type = "n",
  xlab = "",
  ylab = "",
  xlim = c(1, 6),
  ylim = c(6, 1),
  axes = FALSE
)
for (i in 1:6) {
  abline(h = i, lty = i, lwd = 2)
}
axis(2, at = 1:6, labels = 1:6, las = 2, tick = FALSE)

文字列で指定する

先の数字は、以下のような文字列でも指定できます。

数字	文字列	説明
0	“blank”	線なし
1	“solid”	実線（デフォルト）
2	“dashed”	破線
3	“dotted”	点線
4	“dotdash”	点線と破線の組み合わせ
5	“longdash”	長い破線
6	“twodash”	長い破線と短い破線の組み合わせ

パターン文字列で指定する

あまり使うことはないと思いますが、線の長さと隙間を交互に指定することで、細かく指定することもできます。

指定する数字は16進数であらわされます。 つまり、1-9までの数字と、A-F (10-15に対応)までのアルファベットが使えます。

ここでの数字は、1が最も短く、Fが最も長いことを意味します。 長さは線の幅（lwd）に比例します。

例として、"43" は、長さ4の線と長さ3の隙間を交互に繰り返すことを意味します。 また、"A2F3" は、長さ10の線、長さ2の隙間、長さ15の線、長さ3の隙間を交互に繰り返すことを意味します。

custom_lty <- c("43", "A2F3")
plot(
  1:5,
  type = "n",
  xlab = "",
  ylab = "",
  xlim = c(1, 5),
  ylim = c(2, 1),
  axes = FALSE
)
for (i in seq_along(custom_lty)) {
  abline(h = i, lty = custom_lty[i], lwd = 2)
}

番号 2:6 の標準的な線種は、文字列にすると次の通りです：

lty	パターン文字列	意味
2	"44"	4単位線 → 4単位空き（普通の破線）
3	"13"	1単位線 → 3単位空き（点線）
4	"1343"	1単位線 → 3空き → 4線 → 3空き（点＋破線）
5	"73"	7線 → 3空き（長い破線）
6	"2262"	2線 → 2空き → 6線 → 2空き（二重破線）

ltys <- c("44", "13", "1343", "73", "2262")
plot(
  1:5,
  type = "n",
  xlab = "",
  ylab = "",
  xlim = c(1, 5),
  ylim = c(5, 1),
  axes = FALSE
)
for (i in seq_along(ltys)) {
  abline(h = i, lty = ltys[i], lwd = 2)
}

注意点

• lty = NA は無効です（線を描かないオプションではありません）。
  線を消したい場合は type="n" や col=NA を使います。